「バクの夢」主催により毎年秋に行なわれているライブ
「バクまつり」も回を重ねて第4回。
今回は"うた"をテーマにアーティストを招聘。しかしその一口に"うた"といってもその表出の仕方は様々、その違いも面白い。
トップバッターは
「るゥ」。普段は「雅だよ雅」、「蝶丁」と言ったグループで活動している。久々の一人でのステージはインドで買ってきたGibsonのパチモンギターとともに。歌と歌の間に物語の朗読を挟まれる。そしてそのステージ全体が大きな一つの物語になっている。童話のようなあどけなさ、神話/昔話のような大きな話、シンプルで物悲しく、優しく、強い表現を見せる。
「三沢洋紀とゆふいんの森」は今回は featuring インプットお姉さんと言う形で、三沢がプロデュースしている
アカシモモカをフィーチャリングしてのステージ。
自身の曲、アカシの曲を交えての演奏。ゆふ森のカントリースタイルと昭和歌謡が交差する。
そのステージを見ていて感じるのは、とにかく音楽をやっているのが実に楽しそうだということ。そしてそれに観客を巻き込もうということ。
かえるさん、軽やかで自由な"ユーミンが憑依したおっさん"。飄々とした顔で、危なっかしい指つきなんだけど軽い足取りで難しいコードの曲を弾く。
不思議な力を湛えた、歌とギターの音色。ボサノヴァを背骨としたポップソング。なんでもないような日常の出来事を、散文詩のように綴る。
"おっさん"の図太さを装備した、ジョアン・ジルベルトのような不思議ちゃん。
アトホールで何度かライブを行なっている
倉地久美夫。様々な相手とセッションをしてきたが、今回の相手も歴戦の手練
外山明。
右に倉地、左にドラムセットに立ち姿勢の外山。七色の声に自由詩なのような独特の詩、形にとらわれないギタースタイル、唯一無二の世界を持つ倉地。その動きをわずかたりとも逃さないような視線を送り、打面にとらわれずドラムセット全体を使い音を作り出す外山。
二人の息もつかせぬようなやりとりで、倉地の歌の世界を作っていく。
即興でのやりとりながら、饒舌に走ることもなく、しかし不足も無く。
素晴らしき時間。絵なんだが物語が見える。これぞライブアートの醍醐味。
大分でその奔放な好奇心の赴くまま、囚われず、身を削り、興味深いイベントを行なってきた「バクの夢」に敬意を表します。
11/15(土)夜
倉地久美夫 HP:
http://hirunohikari.com/kurachikumio.html外山明 HP:
http://hwbb.gyao.ne.jp/tea-pb/sotoyama.htm (※公認ファンサイト)
三沢洋紀 HP:
http://blue.ap.teacup.com/memomemo/かえる目 HP:
http://www.12kai.com/kaerumoku/雅だよ雅 HP:
http://sound.jp/masadayomasa/バクの夢 HP
http://d.hatena.ne.jp/bakunoyume/
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