ビートルズやローリング・ストーンズに触発された和製ビート・グループのムーブメントである「グループサウンズ(GS)」は、1966年のビートルズ来日公演を起爆剤として67年から68年にピークを迎える。200近いGSがデビューする昭和元禄を象徴する社会現象とまでなったが、69年には下降していく。
同時期 、芸能界主導の歌謡曲から脱皮できなかったGSに見切りをつけ、サイケデリックやアートロックと呼ばれた欧米の新しいロックに呼応した「オリジナルの和製ロック」を創造するアーティストが登場しはじめる。それは、ブルース・ロック、ハード・ロック、プログレッシブ・ロック、ジャズ・ロック、カントリー・ロックなど、多種多様なロックで個性を競いあっていたのだ。日比谷野音などで自主コンサートが企画され、ロックをやるなら日本語か英語か?といった論争も白熱した。長髪の若者たちを熱狂させた陶酔の音楽。その潮流を総称して「ニュー・ロック」と呼んだ。と初っ端から、サミー前田がこの映画に寄せた文章を一部引用させてもらうのが正しいと思う。
はっぴいえんど 今回の
「ロック誕生 The Movement 70's」は、未完成、胎動の時代だからこそ持ち得る混沌としたパワーを、貴重な当時のライブの模様などからビンビンと感じることが出来る一本だ。
出演するバンドたちの多様性はむしろ現在のメインストリームのロックシーンよりも富んでいるようであり、当時の音楽界の意外な土壌の豊饒さを感じさせる。
フラワー・トラヴェリン・バンド 合間に挟まる、当時を生な様子を振り返る当事者たちのインタビューもまた映画に厚みを加える。
とにかくその当時の日本のロックの持つ魅力は思った以上。
ライブ映像に映し出される観客の熱狂振りも当然と思える。
遠藤賢司 たとえあだ花だったとしても、未知なる物に真摯に、必要以上とも思えるパワーでぶつかったことにより生じた、瞬間の到達点の高さがそこにある。
Cast
内田裕也/ミッキー・カーチス/近田春夫/中村とうよう/加納秀人/森園勝敏/フラワー・トラヴェリン・バンド/頭脳警察/はっぴいえんど/イエロー/遠藤賢司/ハルヲフォン/ファー・イースト・ファミリー・バンド/クリエイション/四人囃子
「ロック誕生 The Movement 70's」監督:村兼明洋
制作:ビタミン
2008年/日本映画/カラー(一部モノクロ)/75分/STEREO(一部 MONO)
(c)2008 「ロック誕生」Partners
上映時間:15:00/21:00
料金:前売1500円/当日1800円 ※学生1200円
上映は1/18(日)まで。ぜひ足をお運びください。
ロック誕生 HP:
http://www.rock-tanjo.jp/